ヤン・エキエル

今日8/29はヤン・エキエル氏の誕生日でした。


僕がエキエル版を好きな理由は様々ございますが、何よりエキエル氏の演奏が好きだからに他なりません。


彼の演奏に大袈裟な素振りは一切なく、淡々と楽譜にある音を順番に弾いていく。これがピアニストの仕事だと言わんばかりに。


それでいて、主題本来の美しさが伝わる品の良さこそ永らく理想であります。


生前には何度か講演を聞かせていただくこともありました。その生き様はとにかく楽譜一筋!そんなショパンの音符ひとつひとつに最大限の敬意を払ったエキエル氏の演奏は、個性豊かなピアニストがひしめく今のご時世において、演奏者の存在が作品を邪魔しなかった稀有な例なのかもしれません。