ショパン生誕祭の思い出

昨日、3月1日はショパンの誕生日とされています。

ただ、出生証明が2月22日と諸説混在しておりますため、ショパンの命日(10月17日)ほどにはイベントが企画されにくいというのも事実であります。

 

そんな中、思い出に残っておりますのは、2010年にポーランドの首都ワルシャワで行われました「もっとも長いショパンの誕生日」というイベントであります。

 

誕生日が2月22日なのか3月1日なのかよくわからない?ならば22日~翌月1日までの1週間を全部誕生日として毎日お祝いしようではないか!という、誰が考えたのか知りませんが、えらくぶっ飛んだ企画でした。

 

で、何をしたのかと申しますと、市内の2箇所の会場を使ってのコンサート、ワルシャワ中のピアニスト、音楽学生をかき集め、なんとその1週間、24時間×7日、ノンストップでショパンの作品を演奏し続けたのです。

 

オレイニチャクやドレフノフスキといった大御所はじめワルシャワ音大の教授陣に僕ら学生、皆んなで流れを絶やさないよう必死にバトンを繋いでいったのです。

 

メディアも注目し、ネット配信も行われ、多くの人が会場に足を運びました。深夜の2時3時、世の中が寝静まったその時にも誰かが会場ではショパンを演奏しているのです。

 

こんな馬鹿げた企画が実現できてしまうポーランドという国の文化環境に驚き呆れ、心底羨ましく思ったものです。