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朝ジョギングをしていましたら、河沿いの桜が一本だか咲き始めていました。もう春はすぐそこ、あっという間に満開を迎えることでしょう。
「春がきて、桜が咲いて」というのは、中田喜直さんが作曲したピアノ連弾曲の題名です。お馴染みの春の旋律があちらこちらに顔を出し、桜の舞い散る風情と春の喜びを表現した美しい作品です。
ヨーロッパのクラシック音楽で春の音楽といいますと、ヴィヴァルディの「春」やメンデルスゾーン の「春の歌」など明るく楽しげな作品が目立ちます。
日本の春の音楽はといいますと、もちろん明るく楽しい音楽もありますが、その一方でたとえば、日本古謡「さくらさくら」や中田喜直の「さくら横丁」など、その音楽は短調でどこか儚げです。どちらも桜のをモティーフにしています。ひとえに夜桜の風情とでもいえましょうか。
薄桃色に短調を重ね合わせる感性は、私たち日本人に特有のものかもしれませんね。皆さま、よい春を!